腸内フローラの仲間たちには、善玉菌・悪玉菌・日和見菌がいる

近年ようやくその姿が見えてきた腸内フローラの構成メンバーですが、いまだにその99%については体の外での培養に成功していません。大半の菌は酸素に弱く、体外に取り出した途端に死んでしまうからです。今のところ、足跡を見て人となりを推理する探偵のシャーロック・ホームズのように、取り出せた遺伝子を見て、どんな顔ぶれなのかを推理しているような状態です。

一般に
よく知られているものとしては、ヨーグルト作りにも使われる善玉菌のビフィズス菌やラクトバチルス菌。ほそのほか大腸菌、ウェルシュ菌などがあります。

大腸菌と言うとO157など病気と関連付けてしまいがちですが、ひとくちに大腸菌と言っても、たくさんの仲間がいて、ほとんどは普段はお腹の中でおとなしくしています。

むしろ人間のために良い事もしている大腸菌も多いようです。ところが、腸内のバランスが崩れてくると悪い事もし始める。このようなバクテリアは「日和見菌」と呼ばれます。

それが増えたり感染したりすると病気を引き起こす「悪玉菌」もいますが、ある種類のバクテリアが腸にいないことで病気が引き起こされているらしい例も見つかってきています。

また、何をしているのか、まだわからないものもたくさんいます。けれども、ジャングルのように命が連なっている生態系ですから、何か存在する意味があると考えられています。普段は無駄飯食いの怠け者でも、いざという時に活躍するヒーローなんていうことすらありそうですよね。

これだけ種類も数もいる腸内バクテリア。その遺伝子のバラエティは、宿主の人間の150倍にも相当します。

それだけたくさんの遺伝子のストックがあれば、たとえば人間が新しい食べ物に遭遇した時に、人の消化液では消化できなくても腸内フローラの誰かが分解して人間が吸収できるようにしてくれるとか、新しい病原菌が来ても撃退できるなど、そういった可能性が広がることではないかとも想像されています。

■まとめ
善玉菌のほか、それに感染すると病気になる悪玉菌、普段はいいけれど条件次第で悪い事もする日和見菌などがいる